「集客できない」というお悩みを持つ美容室オーナー様に向けて、今回の記事では、集客できない美容室の特徴や具体的な原因、『集客できない』を『できる』に変える解決方法についてご紹介しています。

「何から手をつけて良いかわからない」
「今の集客方法で合っているかわからない」
「集客方法のコツやポイントが知りたい」

というお悩みが解決できる内容となっていますので、ぜひ参考にご覧ください。

集客できない美容室の特徴とは

なぜ思うように集客ができないのか……これまで数多くの美容室に携わってきた、私たちクリエイティブブレーンが感じる「集客できない美容室」の特徴は、大きくこれらの3つに集約できます。

1. 集客方法を知らない
2. 集客手段を知らない
3. 集客対策を実施していない

それでは詳しく見ていきましょう。

理由①：集客方法を知らない

美容室の集客方法で代表的なものは、「クーポンサイトや美容室検索サイトの利用」「チラシのポスティング」「SNSの運用」などですが、これらの方法以外にも下記のような集客方法が存在します。

• Googleビジネスプロフィールを活用する
• ホームページやブログでSEO流入を狙う
• アフィリエイトを活用する
• メールマガジンを配信する
• LINE公式アカウントを配信する
• ダイレクトメールを配信する
• タウン誌や地域新聞に広告を出す
• Web媒体に広告を出す
• イベントを開催する
• インフルエンサーとコラボする
• 飛び込み営業をする
• テレアポ営業をする
• 交流会に参加する
• クチコミを拡散させる
• 看板を出す

美容室の集客でここまで必要？やる意味があるの？と思われた方もいるかもしれません。

しかし、大繁盛している美容室も最初から繁盛していたわけではなく、コスト・時間・手間をかけて集客に注力した結果として、繁盛していると言えるでしょう。

現在の集客方法に固執せず、さまざまな集客方法を知り、可能性の幅を広げておくことが大切です。

理由②：集客手段を知らない

集客方法は知っていても、手段を知らないために集客ができないという美容室も多く見受けられます。

詳しく説明すると、集客方法は「全体的なやり方」であるのに対し、集客手段とは「具体的・段階的なやり方」というイメージです。

例えば、「Instagramで集客アップを目指そう！」と決めたものの、何を投稿して良いかわからないので、とりあえずインスタ映えしそうな食べ物を掲載している……というようなアカウントでは集客ができません。宝の持ち腐れとならないように、手段やノウハウについての理解を深める必要があるのです。

理由③：集客対策を実行していない

「コストがかけられない」「時間がない」「スタッフが足りない」といった理由で、集客対策を実行に移せない美容室も多いことでしょう。これは、美容室だけの問題ではなく、多くの中小企業で課題となっている部分です。

それを解決するためには、それぞれの課題と向き合うのと同時に、限られたリソースの中で実行していく方法を考えるしかありません。

そして「集客できない美容室」から抜け出すために、コスト・時間・手間のいずれかを割く必要があることを前提とし、経営に響かないようにバランスを取りながら計画を立てていく必要があるでしょう。

集客できない美容室の具体的な原因

集客できない美容室には、以下のような原因が潜んでいると考えられます。

1. 集客したいターゲット層が曖昧
2. サービスやメニューが顧客のニーズに合致していない
3. 集客にコストをかけていない
4. クーポンサイトや美容室検索サイトに依存している
5. ホームページやブログなどのオウンドメディアがない
6. 店内の雰囲気やスタッフの顔がわからない
7. 予約が取れない・取りづらい
8. 店先にスタンド看板がない
9. リピートするメリットがない
10. 集客方法が間違っている

それでは、具体的に解説していきます。

原因①：集客したいターゲット層が曖昧

美容室の集客で大切なポイントは、集客したいターゲット層を明確に絞ることです。理由は、集客方法の選択肢が狭まり、発信内容がとてもシンプルになるからです。

ターゲット層とは、人物をある属性で分けたグループを指します。性別や年齢、居住地、職業、趣味、悩み、家族構成などで分類でき、属性が似ているほど、同じようなものに興味関心を示すという傾向が見られます。

ターゲット層を明確にすれば、使用頻度の高い情報媒体を絞り込みやすく、また、発信内容をとがらせていくことができるでしょう。

またそれだけでなく、メニューやサービスにも一貫性を持たせやすく、競合相手も少なくなるため、クチコミが広まりやすいという効果も期待できます。

原因②：サービスやメニューが顧客のニーズに合致していない

「ホームページや美容室予約サイトの閲覧数は一定数あるものの集客にまで至らない……」「リピーターが定着しない……」という美容室は、サービスやメニューが顧客のニーズに合致していない可能性があります。

顧客ニーズとは、「この美容室に行ってみたい」「次回も利用したい」と思う動機のことで、身体的なものと心理的なものの2パターンが存在し、それぞれ違った目的を持っています。

例えば、髪の毛が伸びてきたら美容室でカットしてもらおうと考えますし、白髪が気になるようであれば白髪染めも検討するでしょう。インナーカラーやバレイヤージュカラーをしたいのであれば、それらのメニューがある美容室を探さなければなりません。このような行動は身体的ニーズに分類されます。

そして、身体的なニーズが満たされるとわかれば、今度は心理的なニーズを満たそうと考え始めます。心理的なニーズとは、簡単に言うと価値観です。「せっかく美容室に行くなら、多少高くついてもリラックスできる時間を過ごしたい」と思う人もいれば、「とにかく安く済ませたい」と思う人もいます。

顧客ニーズに合ったサービスやメニューが提供できているかどうかは、美容室の集客において大変重要なポイントと言えるでしょう。

原因③：集客にコストをかけていない

集客できない美容室の特徴として、「集客にコストをかけたくない」「いくらコストを割いて良いかわからない」という傾向があるように感じます。

突然ですが、東京から大阪へ向かうとして、皆さんはどのような移動手段を採用しますか？「徒歩や自転車で移動する」と答える人より、「バスや新幹線、飛行機を利用する」と答える人の方が多いでしょう。なぜなら、その方が楽で速いからです。

これは集客でも同じことが言え、お金をかけずに集客するのは徒歩で東京・大阪間を移動するようなもの。

広告出稿はとても費用が高いというイメージをお持ちの方は多いかと思いますが、例えばGoogleのリスティング広告（検索連動型広告）の最低出稿金額は1,000円、Yahooだと3,000円からと、実は手軽に利用できる金額となっています。これまで広告の出稿経験がない美容室は、ぜひ一度、試しに挑戦されてみてはいかがでしょうか。

原因④：クーポンサイトや美容室検索サイトに依存している

クーポンサイトや美容室検索サイトは、Web上で集客してくれる大変便利なサービスですが、次のようなデメリットを持ち合わせています。

【クーポンサイトや美容室検索サイトのデメリット】

• リピーターになりづらい
• 既存の顧客が離れやすい
• いつサイトが閉鎖するかわからない

美容室のリピート率は一般的に30%程度ですが、クーポンサイトや美容室検索サイトを経由した場合は10%まで低下すると言われています。なぜなら、これらのサイトを利用する顧客の多くは、美容室を条件で選んでいるからです。新規クーポン目当ての人もいれば、予約したい日時で選んでいる人もいるでしょう。そのため、条件以上の良さを感じなければ、リピートしてもらえる確率は低くなります。

また、新規顧客が増えれば店内の雰囲気も変化しますので、既存顧客の店離れも懸念されます。さらに言えば、利用しているサイトが何らかの事情で突然閉鎖する可能性も否めません。

加えて、インターネットで検索するのが当たり前になった今、「こういった予約サイトは、お金を多く出した美容室ほど上位に表示される仕組みになっている」という事情を多くの人が知っています。そのため、リアルな声が反映されやすいGoogleマップやInstagramで美容室を探す若者が増加傾向にあります。

「クーポンサイトからの集客数が減り始めている……」という美容室は、ぜひターゲット層の情報の取り方についてリサーチし直してみてください。

原因⑤：ホームページやブログなどのオウンドメディアがない

ホームページやブログなどのオウンドメディアを持っていない美容室は、これから先、ますます集客が難しくなっていくでしょう。

総務省の「インターネットの利用状況（令和3年版 情報通信白書）」によると、インターネットの利用率は13歳～59歳までの各階層で9割を超え、60代で82.7%、70代で59.6%となっています。つまり、年齢を問わず多くの人がインターネットで情報を検索していることがわかります。

ホームページやブログがあれば、店の場所や営業時間などの情報を掲載できる他、キャンペーンや緊急のお知らせなどもスピーディに発信ができます。また、店の雰囲気やメニュー、価格を掲載することで、安心感や信頼感も与えられます。

デメリットとして、サイト制作費用やサーバー代、ドメイン代といった導入費用・ランニングコストが発生しますが、計画的に運用できれば費用対効果の高い集客を目指せるでしょう。

原因⑥：店内の雰囲気やスタッフの顔がわからない

美容室の雰囲気や、どのようなスタッフが在籍しているかは、美容室を決めるための大きな要素となるため、集客する上で抑えておきたいポイントです。特に新規顧客にとっては、知らない場所で知らない人と密な時間を過ごすわけですから、事前に安心感を得たいのは当たり前のことでしょう。

頻繁に美容室の前を通る人でない限り、店内の雰囲気やスタッフを把握するのは難しいもの。そのため、ホームページやブログなどで店内の雰囲気やスタッフを紹介し、安心して来店してもらえるように工夫したいところです。例えば、スタッフの人となりがわかるような紹介文があれば、親しみやすさがアップします。

原因⑦：予約が取れない・取りづらい

美容室での集客を妨げる原因の一つに、予約の取りづらさがあります。

【予約にまつわるトラブル】

• スケジュールに空きがない
• 担当美容師に空きがない
• 電話がつながらない
• 予約ページにたどり着けない
• 予約方法がわからない

解決策としては、スケジュールがリアルタイムで反映されるシステムを導入したり、サイト導線を見直しするなどがあげられます。最近では、電話予約を廃止する美容室も増えてきています。

また、担当美容師の出勤曜日や予約が取りやすい時間を伝えておくなどで対策を打つこともできます。

原因⑧：店先にスタンド看板がない

店先にスタンド看板を出していない美容室は、集客チャンスを逃している可能性があります。

スタンド看板とは、いわゆる立て看板のことで、さまざまなメリットをもたらします。

【スタンド看板のメリット】

• 広告になる
• 新メニューやキャンペーンの宣伝ができる
• 道案内ができる
• 入りやすさが演出できる
• 親しみやすさが演出できる

マーケティングテクニックの一つに、「ザイオンス効果」という心理学を応用したものがあります。接触回数が多くなればなるほど、相手に対する好感度や評価が上がるという心理的効果で、「単純接触効果」とも呼ばれています。

つまり、美容室の前にスタンド看板を設置しておくだけで、ザイオンス効果による集客が期待できるというわけです。

さらに、スタンド看板に毎日違うメッセージを書いておけば、「明日はどんな内容だろう？」と楽しみに待つ人も増えるでしょう。やがて、メッセージを書いている人に親しみを感じるようになり、質の高い集客につながっていきます。

スタンド看板には、折りたたみが可能なA型看板や電飾看板、デジタルサイネージ看板などがあります。黒板やホワイトボードになっているA型看板であれば5,000円〜1万円程度で購入できますので、設置していない美容室はぜひ取り入れてみてください。

原因⑨：リピーターへのメリットやフォローがない

集客できない原因として、リピートするメリットを提供できていなかったり、来店後のフォローができていない可能性も考えられます。

一般的に、新規顧客の集客に比べて、既存顧客のリピート率を上げる方がコストが少ないもの。新規顧客の集客施策と同等に、リピート率アップも目指していきたいところです。

リピート率を上げる方法は大きく分けて2つあり、1つが「来店後のフォロー」、そしてもう1つが「質の向上」です。

【リピート率を上げる方法】

1. 来店後のフォロー
2. 質の向上

来店後のフォローには、例えば、来店時に次回の来店目安を伝えたり、来店後にダイレクトメールなどを送るといった方法があります。リピーター限定クーポンの配布なども効果的でしょう。

また多くの顧客は、何らかの悩みを解決するために美容室に訪れているため、その悩みを解決できなければリピート率は低くなります。加えて、悩みを解決した上で、サービス以上の感動が与えられるとリピート率がぐっとアップします。

そのためには、技術力の向上はもちろん、悩みに寄り添うための接客ができているかという点についても見直していくと良いでしょう。美容室全体の質の向上は、リピート率アップにつながっていきます。

原因⑩：集客方法が間違っている

時間やお金をかけて集客準備したにもかかわらず、思うように結果がついてこないという美容室は、そもそもの集客方法が間違っているかもしれません。

「はやっている美容室の集客方法を参考にしてみたものの、結果に結びつかない……」
「広告の閲覧数は多いはずなのに、来店に結びつかない……」

こういったお悩みがある美容室は、以下のポイントを確認してみてください。

【集客方法の失敗を防ぐポイント】

• 集客方法を参考にする際は表面だけでなく中身も分析しているか
• 利用しているツールや広告がターゲット層にマッチしている根拠はあるか
• ターゲット層を動かす内容を盛り込めているか

うまくいっている美容室の集客方法をまねすることはとても良いことですが、ツールやサービスなどの見える部分だけでなく、発信方法や発信内容、運営意図までくみ取ることが大切です。

「集客できない美容室」から抜け出す5つの解決方法

「集客できない美容室」から抜け出す解決方法は次の5つにまとめることができます。

【「集客できない」を「できる」に変える解決方法】

1. ターゲット層を明確にする
2. ターゲット層との接触回数を増やす
3. 美容室独自の強みを作る
4. 来店するきっかけを増やす
5. リピーター獲得に向けて対策を打つ

「集客できない」を「できる」に変えるためには、ターゲット層を明確にし、設定したターゲット層との接客回数を増やす方法を考えます。そして、美容室を利用するメリットをアピールするために、ターゲット層に響く強みを作りましょう。

集客をクーポンサイトなどに依存している場合は、自社サイトやSNS、Googleビジネスプロフィール、スタンド看板、タウン誌、ネット広告なども活用して、顧客に出会えるきっかけを増やすことです。この時、手当たり次第にやってみるのではなく、ターゲット層が情報収集するためによく利用している媒体をリサーチしてから取り掛かると、大きな失敗を防ぐことができます。

さらに、既存顧客のリピート率アップを目指して来店後のフォローやリピートキャンペーンを実施したり、質の向上を高めるために定期的に勉強会や研修ができる環境を整えるのもお勧めです。

自社内で手が回らない部分は専門家に依頼するなどし、効率良く「集客できる美容室」を目指していきましょう。

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